森田 恭通×川田 秀樹 PREMIUM CUBE G 北新宿 ーTHE 7th.PROJECT

世界一乗降客が多い駅として有名な新宿駅。
その1.5km圏に位置しながら、
落ちついた環境の居住エリアに[PREMIUM CUBE G 北新宿]が誕生します。

国内外で活躍を続けるデザイナー、森田恭通さん率いるGLAMOROUS co.,ltd.
とのコラボレーションによってデザインされたこのマンションは、
街に、そして住まう人々に、どんなインパクトを与えるのだろうか?

自分自身のライフスタイルのなかにも、デザインのトリガーは存在する

森田さんとの対談は、ほぼ一年前の[PREMIUM CUBE G 三軒茶屋]以来となりますが、最近はどのようなプロジェクトを手がけられているのでしょうか?

あいかわらず色々なプロジェクトに携わっていますが、少し変わったところでは、住宅なども手がけています。

住宅というと、個人宅ということですか?

僕の場合、商業施設のデザインというイメージがあるかと思いますが、同じ世代くらいの方の住宅を、「自分が住みたい家を創る」という感覚でデザインしています。

森田さんにお願いすれば素敵な家ができそうですが、一軒家だけでなくマンションもあるのですか?

もちろんマンションの場合もあります。僕とライフスタイルが一致するような方からの依頼が多いですね。

ほかにはどんなプロジェクトがあるのですか?

色々な業種業態を様々な国でプロジェクトが進行しておりますが、そのうちのひとつに、中国の大都市でのプロジェクトがあり、大規模商業施設を手がけさせていただいています。
国内では商業エリアの環境デザインを担当させていただいているプロジェクトが、2019年の秋にオープンする予定です。

その地域についての想いを巡らすことが、デザインのインスピレーションにつながる

今回デザインをお願いしたマンションは北新宿というエリアになりますが、このエリアについて森田さんはどのように受け止められているのでしょうか?

ひと言でいうと“カオスな魅力にあふれる街”という感じでしょうか。新宿駅に隣接して再開発が進むエリアでありながら、とても国際色豊かで、色々な表情がある街ですね。

2020年に向けて、西新宿からこの近くまでは大規模施設の建設も予定されていて、どんどん変わってきています。

その一方で、街の裏側は静かで自然が豊かですよね、神田川や公園などもあって。

今回のファサード・デザインは、斜め方向のストライプがとても印象的なのですが、これに込められたコンセプトを教えてください。

まわりには自然の要素もあって、高い建物があまりないので空が広く見える—そんな気持ちの良い環境を表現したいと考えました。斜めのストライプは、水や風の流れをイメージしながら静けさを追求し表現しています。

そういった発想は、どういったところから出てくるのでしょうか?

マンションなどの建物は、完成すると何十年もあり続けるわけですから、その地域、そこに住まわれる方々にふさわしいデザインかどうかをまずは考えます。いわゆる時代を超えたもの—タイムレスだということです。

オーナーや住む人は変わっても、建物そのものは変わらないということですね。

はい。そして次に考えるべきことは、地域のオリジナリティを考えながら、そのデザインは街に溶け込むデザインであるか?ということであり、今回はアースカラーをベースにした色づかいで表現しています。

森田さんの色づかいは、とても上品に感じるのですが、色を決める時に何かルールのようなものはあるのでしょうか?

今回もそうですが、ファサードに使っている色は3色のみです。世の中には多くの色が溢れているので、逆に人にとって心地よいと思われる色を選びました。私のデザインの傾向もあるかと思いますが、色は大体2色か3色でデザインすることが多いですね。これは建物だけでなくて、インテリアなど、他のデザインにおいても同じようにしています。

その限られた色を、小さなタイルのパターンの組み合わせで、とても上手く表現されています。そして斜めのストライプですが、我々ではとうてい思いつかない発想だと思います。

タイルはいわゆるドットです。そしてその組み合わせによって、斜めのラインで水や風の流れを表現しています。

小さなタイルは、施工する側としては実は大変なんですが、その分とても良いデザインになったと感じています。個人的にも好きなデザインです。

自らのルールを決め、それに従うことも、デザインの重要なファクターとなる

今回、エントランスのデザインでは、やさしい光の使い方が印象的ですね。

比較的広いエントランスでしたので、まずは外光の取り入れ方を考えました。具体的には、木のルーバーによって外からの目線を遮りながら、太陽光を使うという方法です。

間接照明なども効果的ですね。

壁面には厚さの違う木の板を組み合わせながら、照明とのバランスを考えリズム感を生み出しています。また、昼間は外光の明るさ、夜は柔らかなライティングを施すことで、異なった表情を造りだしています。

特定のマテリアルにこだわるつもりはありませんが、グラマラスのなかでは「素材の特徴を最大限に活かす」という決まりがあります。

森田さんにデザインしていただいたマンションは、周辺の同クラスとくらべると賃料が少し高めになるのですが、それでも人気があって販売や入居のスピードが速い。その理由は、購入される方も住もうとする方も、その価値を分かっているということだと思います。

ヴェリタスさんは、既に一つのブランドとして確立されていると思いますので、それに対する安心感も大きくあると僕は思います。

先日、[PREMIUM CUBE G 西大井]に賃貸で住まわれている方から、「このマンションを購入するのにはどうしたらよいですか?」という問い合わせがありました。住んでみて気持ちが良く、その価値に気づかれたからだと思いますが、まさにそれこそが“G”のつく意味だと感じます。

グラマラスさんとは、この後も3棟ほどの物件が進行中です。どれも、その地域のランドマークになればと考えていますし、もちろんデザイン的にも期待できるものにしていただけると思っていますので、今後ともよろしくお願いいたします。
お忙しいなか、本日はありがとうございました。

ありがとうございました。

森田 恭通

1967 年大阪生まれ。2001 年の香港プロジェクトを皮切りに、ニューヨーク、ロンドン、カタール、パリなど海外へも活躍の場を広げ、インテリアに限らず、グラフィックやプロダクトといった幅広い創作活動を行なっている。2013 年自身初の物件集「GLAMOROUS PHILOSOPHY NO.1」がパルコ出版より発売。2016 年には全館に「クールジャパン」をコンセプトとする三越伊勢丹HD の新型店ISETAN The Japan Store Kuala Lumpur が完成した。また、アーティストとしても積極的に活動しており、2015年より写真展「Porcelain Nude」をパリで継続して開催している。

SEGD Global Design Award 、A' Design Award and Competition 、Design For Asia Awards 、The International Hotel and Property Awards、INTERNATIONAL PROPERTY AWARDS、 THE LONDON LIFESTYLE AWARDS、The Andrew Martin Interior Designers of the Year Awards など、受賞歴多数。
https://www.glamorous.co.jp

川田 秀樹

1972年生まれ。青山学院大学卒業後、不動産会社に営業職として入社。25歳で管理職に抜擢、以後マネジメント業務に携わる。前職では企業のナンバー2として、株式上場に携わる。2008年に株式会社ヴェリタス・インベストメントを設立し、代表取締役に就任。「PREMIUM CUBE」シリーズを中心にワンルームマンションの企画・開発・販売を行っている。

川田秀樹 著
『押切もえの 教えて! マンション経営Q&A』
お求めは大手書店・インターネット書店等でどうぞ。

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